- OneSelF シニアパートナー 水野敬太
第14回 グルテンフリーについてちゃんと考える

OneSelFの水野です。
最近は栄養・食事に興味がある人が増えてきたように感じていて
カラダの仕事をしていても、栄養・食事に関する質問や相談が増えてきました。
水野も「栄養士」ではないので、OneSelFの管理栄養士Aさんや栄養士目指して絶賛勉強中の神野さん、スポーツクリニックの管理栄養士さんに相談しながら勉強中です。
ちなみにOneSelFでは管理栄養士によるきちんとしたカウンセリングも準備しています。
https://coubic.com/oneself-reserve/products/511165#pageContent
かなり好評なので、ご興味ある方はぜひ一度お勧めします。
栄養士さんの人格も最高です。
今回は私も好きなテニス、ノバク・ジョコビッチ選手が激痩せしてそしてパフォーマンスが上がったと評判の
「グルテンフリー」について、考察してみたいと思います。
グルテンフリーといえば前述のジョコビッチ、ミランダ・カーさんが発信して話題になっています。
そもそもグルテンとはざっくりいうと小麦をこねることでできるタンパク質の一種です。
麺類・パン類に多く含まれています。
これに体が合わないことで腸の炎症がひきおこる可能性がある。
だからグルテンフリーを推奨しよう!というのが現代の流行りの傾向です。
本当のところ、どうなのか。最新の見解を知るべく調べてみました。
参考文献は
①
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23754511/
Prevalence of serum celiac antibody in patients with IBD in Japan
②
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30181535/
Dietary Gluten Intake and Risk of Microscopic Colitis Among US Women without Celiac Disease: A Prospective Cohort Study
を中心に展開していきます。
まず前提としてセリアック病、グルテン過敏症、小麦の食物アレルギーの人がいるということは事実で、その方にグルテンを除去する食事制限をすることが有効である。
ここまでは見解として一致していそうです。
ジョコビッチ選手は血液検査でアレルギー陽性だったようなので
グルテンフリーが有効だった、という事実があったようです。
では、日本人でもそれは有効なのか。
まず日本人ではセリアック病がどのくらいいるのか
① は防衛医大の渡邉先生という方の論文です。
背景としてはやはり
日本でも小麦の消費量増えてきている。
炎症性腸疾患の方は増えている
しかし、遺伝的には欧米に比べるとセリアック病に関連する因子を持っている人の割合かなり低いと言われている(約半分くらい)
では実際の有病率はどのくらいいるのか調べてみた、という研究で
正確に調べてみると「正確な診断としてのセリアック病患者はいなかった」
という内容です。
日本人にセリアック病はかなり少ないということがいえそうです。
しかし、この論文内でも炎症性腸炎の方にグルテン除去の食事をすると関連する抗体が減少することは示されています。

セリアック病は少ないけども、やはりグルテンにアレルギー反応を起こす人の食事制限は有効な可能性がある、とはいえそうです。
そして、セリアック病じゃない人にグルテンフリー食をするといいのか、が②の論文で
ざっくりいうと
「効果がなかった」
という結論になっています。
これとOneSelF等の栄養士さんからの話を聞いて勉強させていただいて
水野が考察するに
グルテンフリーはやってみないとわからない
しかし、日本人はそんなに有効性ある人多くない
やみくもにやってみた方がいいと言える話ではない
ということが言えるかと思います。
色々な情報がありすぎる時代なので
何が良いのか考えていく必要があると実感するこの頃です。
こんなところで今日は締めたいと思います。
様々勉強中なので読んだ方でご意見等ある方はまたコメントいただければ嬉しいです。
本日もありがとうございました!